・・・それは、プロレタリア大衆があらゆる技術を自分のものとしようとする旺んな意思の一つの現われだ。或る時期が来れば文学を支配するものはブルジョア作家でないことは判り切っている。 これは、「ナップ」中條の一つの予想ではない。今日すでにその階梯が・・・ 宮本百合子 「文壇はどうなる」
・・・となるか、さもなければ p.102「資本主義体系の衰滅は、労働者階級の意思の意識的仕事でなければならぬ」というヒルファーディングの言葉どおり 自分ら中間勤労者をも含む資本主義体系の内的法則から起るものであるという現実を後方に押しやり、その現・・・ 宮本百合子 「「若い息子」について」
・・・社会的に最も身分の低いものとされ、斬り捨て御免の立場に置かれ、しかも経済の中枢では権力者の咽喉元を握っていた商人達は、自分の意思、自分の権力を、ほかのどこに示すことが出来たろう。結局物質的な実力を誇るしかなかったし、その一つの示威運動として・・・ 宮本百合子 「私たちの建設」
出典:青空文庫