まさつおん【摩擦音】
肺から口腔を通って出る呼気が、声門・咽頭・口腔内の調音器官のどこかで狭められて生じる音。[s][ʃ][z][ʒ]などの音。
まさつかくはんせつごう【摩擦攪拌接合】
金属接合技術の一。金属の接合部に高速回転軸を挿入して摩擦熱を生じさせ、熱により軟化した部分を攪拌し、金属を塑性流動化させて接合する。金属を溶かさない固相接合で、金属組織が微細化強化されるため、熱で金属を溶かして接合する従来の溶接技術で生じる金属のゆがみや強度劣化などのリスクが抑えられる。1991年に英国溶接接合研究所(TWI)で発明された技術。航空・鉄道分野などで実用化されている。FSW(friction stir welding)。
まさつクラッチ【摩擦クラッチ】
主軸と従動軸との接触面の摩擦を利用して、動力の断続を伝達する軸継ぎ手。円板クラッチなど。
まさつぐるま【摩擦車】
主車輪と従車輪との接触面の摩擦によって、動力を伝達する装置。円筒摩擦車など。
まさつけいすう【摩擦係数】
二つの物体の接触面に働く摩擦力と、接触面に垂直に作用する圧力(垂直抗力)との比。同じ組み合わせの物体では一般に、静止摩擦・滑り摩擦・転がり摩擦の順に小さい値となる。
まさつそんしつ【摩擦損失】
運動する物体の摩擦によって、運動エネルギーの一部が熱となって失われること。
まさつつぎて【摩擦継(ぎ)手】
主軸と従動軸との接触面の摩擦によって動力を伝達する継ぎ手。
まさつていこう【摩擦抵抗】
粘性をもつ流体内を動く物体に働く抵抗のうち、物体の表面に沿って動く流体によって受ける摩擦力の流れの方向への成分の総和。粘性抵抗。
まさつでんき【摩擦電気】
異なる二つの物質を摩擦すると生じる正・負の電気。エボナイトと毛皮とを摩擦したときに、エボナイトには負の、毛皮には正の電気を生じるなど。
まさつのほうそく【摩擦の法則】
二つの物体の接触面の方向にはたらく摩擦力に関する経験法則。1699年頃、イタリアのG=アモントンが発見、1781年にフランスのC=A=クーロンにより確かめられた。摩擦力は接触面に加わる垂直の荷重に比例し、接地面積や相対速度の大小によらず一定であるとした。アモントンの法則。クーロンの摩擦の法則。