放る/抛る(ほうる)
の例文・使い方・用例・文例(2)
-
・・・ 多少心もちの明くなった洋一は、顔は叔母の方へ近づけたまま、手は袂の底にある巻煙草の箱を探っていた。「そら、そこに東枕にてもよろしいと書いてありますよ。――神山さん。一本上げようか? 抛るよ。失敬。」「こりゃどうも。E・C・Cですな・・・
芥川竜之介
「お律と子等と」
-
・・・が、やがて手近の卓子の上へ、その雑誌をばたりと抛ると、大事そうに上衣の隠しから、一枚の写真をとり出した。そうしてそれを眺めながら、蒼白い頬にいつまでも、幸福らしい微笑を浮べていた。 写真は陳彩の妻の房子が、桃割れに結った半身であった。・・・
芥川竜之介
「影」
goo辞書とは
goo辞書は無料で使える辞書・辞典の検索サービスです。1999年にポータルサイト初の辞書サービスとして提供を開始しました。出版社による信頼性の高い語学辞典(国語辞書、英和辞書、和英辞書、類語辞書、四字熟語、漢字など)と多種多様な専門用語集を配信しています。すべての辞書をまとめて検索する「横断検索」と特定の辞書を検索する「個別検索」が可能です。国語辞書ではニュース記事や青空文庫での言葉の使用例が確認でき、使い方が分からない時に便利です。