ばくしゅくレンズ【爆縮レンズ】
原子爆弾の起爆に用いられる技術の一。ウランやプルトニウムが核分裂連鎖反応を起こすには、周囲を火薬で囲んで爆発させ、中心部に強い圧力を発生させる爆縮という現象を起こす必要がある。1940年代、ノイマンらによるZND理論に基づき、火薬中を伝播する衝撃波をレンズで集光するように中央の一点に集中させる爆縮レンズが考案された。
ばくしゅくがたかくばくだん【爆縮型核爆弾】
爆縮の圧力を利用して起爆する核爆弾。核分裂性物質(プルトニウムまたは高濃縮ウラン)を包むように爆薬を配置した球形の構造で、爆発の圧力により核分裂物質が圧縮されて超臨界状態に達し、核爆発を起こす。長崎に投下された原子爆弾に使用された。インプロージョン型核爆弾。→砲身型核爆弾 [補説]設計・製造が複雑で高度な技術を要するが、ウランより少量で臨界に達するプルトニウムを利用できるため小型化できる。