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・・・その旗は算木を染め出す代りに、赤い穴銭の形を描いた、余り見慣れない代物だった。が、お蓮はそこを通りかかると、急にこの玄象道人に、男が昨今どうしているか、占って貰おうと云う気になった。 案内に応じて通されたのは、日当りの好い座敷だった。そ・・・
芥川竜之介
「奇怪な再会」
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・・・「はい、卜をいたしますが、旦那様、あの筮竹を読んで算木を並べます、ああいうのではございません。二三度何とかいう新聞にも大騒ぎを遣って書きました。耶蘇の方でむずかしい、予言者とか何とか申しますとのこと、やっぱり活如来様が千年のあとまでお見・・・
泉鏡花
「政談十二社」