・・・ そして、私たちの考える能力をこれまでのかたくるしい修養修養という型からの〔数字分破損〕自発的な一日の計画に敬意をはらって日本のラジオも、民衆のエイチに信頼し立派な音楽でも送ってゆくようになりたいものだと思います。〔一九四六年九月〕・・・ 宮本百合子 「朝の話」
・・・は集団農場組織=農村における五ヵ年計画と、都会の工場との結合、貧農の機械化に対する自発性を取り扱っている点なかなか面白いが、一つ重大な誤謬を持っている。それは、集団農場組織にさいして都会から派遣されてきた指導者とそこの富農とが階級的分裂をす・・・ 宮本百合子 「インターナショナルとともに」
・・・ 一般の自発力をひき出すことだ。壁新聞を、発行者たちの独専にしてはいけない。壁新聞を通じ、工場新聞を通じて、一般大衆の日常の闘争を、生産経済計画完成への闘争をとりあげて行かなけりゃいけないんだ!」 いいところへ来合わせた。「鎌と鎚」・・・ 宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
・・・れて、絶えず活溌な照明を働かせ、それぞれ異った作品と作品との間に発見される課題を、作家と読者との前にはっきり示して、それについて作家と読者とが、現代に生きるという角度から精神活動をいきいきと刺戟され、自発的な一歩の前進を誘われずにいないよう・・・ 宮本百合子 「現代文学の広場」
・・・ ところが、文盲撲滅の文化運動は、社会主義社会に生きる勤労者からの自発的な要求で、急テンポに進んだ。 昔、地主に欅の枝の鞭でひっぱたかれた時分は、なるほど字を知らなくたってすんだだろう。富農だけが、金時計の鎖といっしょにポケットへ短・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
・・・化のような場合、はじめはグズグズ疑りぶかく、反動的に小さい自分一身の利害の勘定ばっかりしていた貧農、中農が、やがて農民としての損得から云っても集団化された方が得であることを合点し、仲間の中からの活溌な自発性に刺戟され、おいおい、積極的な集団・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・ところが出版統制のよりすすんだ段階を示すこのたびの用紙割当事務庁創設案に関しては、文化委員会から質問のでるまで自発的説明を与えなかった。またひろく文化界によびかけて民主的出版を守るために、イニシアティブを発揮しようともしなかった。このことは・・・ 宮本百合子 「今日の日本の文化問題」
・・・特に、民衆の個性、自発性の涵養の問題は常にソヴェトにおける文化問題の究明に際して最前面に出されているのであるから。彼は、それらの現象の本質の把握において誤ったことで遂に全体さえも誤ってしまった。 更に、ジイドの混乱の心理的原因として、旅・・・ 宮本百合子 「ジイドとそのソヴェト旅行記」
・・・のような生存防衛の意識に、自発的に結集し得るようになった歴史の段階は、やはり一つの新しい一歩です。ソヴェトの防衛ということは、わたしたちが外からデマを通じて理解するよりも、はるかに基本的、人権的問題ですから。 たとえば、社会主義社会の子・・・ 宮本百合子 「質問へのお答え」
・・・ 何故なら、三四年前青年の人生への価値、未来への期待が語られたときには、主として青年が自発的に自分の存在の意義を発見して、この歴史の進歩と人類のために役立ってゆく美しさについて語られていた。ところが、近頃はめいめいは自発して自己の価値を・・・ 宮本百合子 「生活者としての成長」
出典:青空文庫