おとしあな【落(と)し穴】
1 歩いている人や獣が気がつかずに、そのまま落ち込むように仕掛けた穴。 2 (比喩的に)人を陥れるための策略。「うまい話には—がある」 3 (比喩的に)それと気づかずにおちいりがちな、好ましくない事柄・状態。「新しい技術にはどのような—が隠れてるかわからない」 [補説]作品名別項。→おとし穴
おとしあみ【落(と)し網】
定置網の一。網に入った魚が逃げ出さないように、傾斜のある登り網をつけたもの。
おとしいも【落(と)し薯】
熱い吸い物あるいは味噌汁に、ヤマノイモをすり下ろして落とし入れた料理。
おとしがけ【落(と)し懸け/落(と)し掛け】
1 床の間や書院窓の上にかけ渡した横木。 2 欄間の下などに取り付ける雲形などの彫り物。 3 木製火鉢の内側の、銅やブリキで作った、灰を入れる部分。落とし。 4 江戸中期、元禄(1688〜1704)ごろに流行した元結の掛け方。普通より根元の近くを結ぶもの。 5 急な坂。また、坂道などの下りかかる所とも。「—の高き所にみつけて」〈源・東屋〉
おとしがみ【落(と)し紙】
便所で使う紙。ちり紙。
おとしぎんちゃく【落(と)し巾着】
ひもをつけて首や襟に掛けるようにした巾着。
おとしご【落(と)し子】
1 妻以外の女に生ませた子。落としだね。落胤 (らくいん) 。 2 大きな事件・事業などに付随して生じた物事。「戦争の—」
おとしざし【落(と)し差し】
刀を無造作に、垂直に近い形に腰に差す差し方。→閂差 (かんぬきざ) し
おとしだて【落(と)し閉て】
戸を上から落として閉めるようにしたもの。
おとしだな【落(と)し棚】
床の間や書院のわきに作る棚の一種で、地板近くに設けたもの。落とし違い棚。