つづらうま【葛籠馬】
江戸時代、背の両側につづらをつけた馬。その中に人を乗せたり、旅の荷物を運んだりした。
つづらえびら【葛箙】
ツヅラフジで編んだ箙。公卿の随身 (ずいじん) などが用いた。
つづらおり【葛折(り)/九十九折(り)】
《ツヅラフジの蔓 (つる) が曲がりくねっているところから》 1 いくつにも折れ曲がって続いている坂道や山道。 2 馬術で、馬をジグザグに歩ませること。
つづらがさ【葛笠】
ツヅラフジで編んだ網代笠 (あじろがさ) 。市女笠 (いちめがさ) に似るが、中のみねがやや低いもの。近江 (おうみ) 国水口 (みなくち) の名産。明暦・天和(1655〜1684)ごろ、若い女子の間に流行し、のち風流好みの江戸の男子も用いた。水口笠。
つづらきっつけ【葛切付】
馬具の一。ツヅラフジを編んで作った下鞍 (したぐら) 。
つづらこ【葛籠】
「葛籠 (つづら) 1」に同じ。
つづらふじ【葛藤】
ツヅラフジ科の落葉性の蔓 (つる) 植物。山地にみられ、蔓で他に巻きつく。葉は広卵形または円形で柄が長く、互生。雌雄異株で、夏、淡緑色の花をつける。蔓はかごを編む材料となり、根や茎は漢方で漢防已 (かんぼうい) といい浮腫 (ふしゅ) やリウマチの薬にする。ツヅラフジ科の双子葉植物は約450種が暖帯から熱帯にかけて分布し、主に蔓性で、カミエビ・コウモリカズラなども含まれる。《季 夏》