ほたるがり【蛍狩(り)】
夏の夕べ、水辺などで蛍を追って捕らえる遊び。《季 夏》「提灯を借りて帰りぬ—/虚子」
ほたるぐさ【蛍草】
ツユクサの別名。《季 秋》
ほたるさいこ【蛍柴胡】
セリ科の多年草。山野の日の当たる所に生え、高さ1〜1.5メートル。葉はへら形で、基部は茎を包む。秋、淡黄色の小花を散形状につける。ほたるそう。だいさいこ。《季 夏》
ほたるそう【蛍草】
1 ホタルサイコの別名。《季 夏》「—のそのやさしさへ歩みをり/楸邨」 2 ホタルカズラの別名。
ほたるぞく【蛍族】
《タバコの火をホタルの光に見立てたもの》室内での喫煙が許されないために、ベランダや庭に出てタバコを吸う人。 [補説]平成元年(1989)ごろからの語。
ほたるで【蛍手】
磁器の素地 (きじ) を透かし彫りにし、その箇所に釉 (うわぐすり) を充塡 (じゅうてん) して焼き上げたもの。光を通して文様が浮き上がる。中国、明代におこった。
ほたるなす【蛍なす】
[枕]蛍の光のほのかなようにの意から、「ほのかに」にかかる。「—ほのかに聞きて」〈万・三三四四〉
ほたるび【蛍火】
1 蛍の発する光。《季 夏》「—や疾風 (はやて) のごとき母の脈/波郷」 2 小さく残っている炭火。「—大事そうに挟み上げて」〈一葉・われから〉
ほたるぶくろ【蛍袋】
キキョウ科の多年草。山野に生え、高さ30〜80センチ。長卵形の葉が互生する。6、7月ごろ、白または淡紅紫色の釣鐘形の花を下向きに開く。名は、花に蛍を入れて遊んだからとも、花が提灯(火垂 (ほた) る袋)に似るからともいう。つりがねそう。《季 夏》「宵月を—の花で指す/草田男」