裂帛(れっぱく)
の例文・使い方・用例・文例(2)
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・・・この裂帛の気魄は如何。いかさまクライストは大天才ですね。その第一行から、すでに天にもとどく作者の太い火柱の情熱が、私たち凡俗のものにも、あきらかに感取できるように思われます。訳者、鴎外も、ここでは大童で、その訳文、弓のつるのように、ピンと張・・・
太宰治
「女の決闘」
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・・・きあっと、裂帛の悲鳴が聞えた。「孔雀だよ。いま鳴いたのは孔雀だよ。」私はそう言って、ちょっと少年のほうを振り向いてみると、少年は、あぐらの中に、どんぶりを置き、顔を伏せて、箸を持った右手の甲で矢鱈に両方の眼をこすっている。泣いている。・・・
太宰治
「乞食学生」
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