身代明く
家の財産を使い尽くす。家産を失う。「新地狂いに—・け、方々の借銭」〈浄・二枚絵草紙〉
身代有り付く
仕官する。出仕する。身代済む。「わるきお家といふは、—・きても知行をくれかね」〈仮・可笑記・三〉
身代稼ぐ
身代を得るために働く。仕官・奉公の口を求める。「妻子は国方に預け置き、—・ぐうちに」〈浮・武家義理・四〉
身代済む
仕官する。出仕する。身代有り付く。「この里近き城下に、また—・みけれども」〈浮・伝来記・六〉
身代畳む
財産をすっかり失う。破産する。「近年、町人—・み分散にあへるは」〈浮・織留・一〉
身代を棒に振る
財産をむだに使い果たす。資産を失ってしまう。「習い事が高じて—・る」
しんだいかぎり【身代限り】
1 全財産を費やしてしまうこと。破産すること。「そんなに度々引越しをしたら—をする許 (ばか) りだ」〈漱石・琴のそら音〉 2 江戸時代、借金を返済できなくなった債務者に対し、官が全財産を没収して債権者に与え、借金の弁償に充てさせたこと。身代切り。
しんだいぐすり【身代薬】
《身代を保つための薬の意》一家の財産を保つために役立つもの。特に、しっかりした女房をいう。「—の女房を早う持って落ち着きや」〈浄・今宮の心中〉
しんだいめしはなし【身代召し放し】
鎌倉時代、定められた租税を納入しない者の財産を官が没収したこと。