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・・・諸君は今日のようなグラグラ政府には飽きられただろうと思う、そこでビスマークとカブールとグラッドストンと豊太閤みたような人間をつきまぜて一鋼鉄のような政府を形り、思切った政治をやってみたいという希望があるに相違ない、僕も実にそういう願を以てい・・・
国木田独歩
「牛肉と馬鈴薯」
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・・・アマヌラ今年に入ってカブールから逃げ出した。逃げるときはイギリスの飛行機で逃げた。又暫くして帰る。 カブールにはバチェ・サカオ Баче-Сакао が居たが、一月三十一日には逃げ出したがって居る。多分イギリスの軍用飛行機が彼をのせて行・・・
宮本百合子
「一九二九年一月――二月」