出典:青空文庫
・・・革命の歴史的瞬間に全存在を引つかまれた作家たちは、自分が革命の情熱にとらわれた、そのとらわれかたについて周密な自己批判をしている暇なんかもっていなかった。グラトコフは「セメント」を書いた。ヤーコヴレフは「十月」を。イワノフは「装甲列車」を。・・・ 宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
・・・勿論グラトコフや、リベディンスキー、セラフィモヴィッチなんか読まれているが―― 女党員は、考えた後、 ――近頃は古典を非常によみます。と云った。 ――トルストイ、ゴーゴリ、なんかですか? ――プーシュキンなどもです、レル・・・ 宮本百合子 「子供・子供・子供のモスクワ」
・・・そして、ゴーリキー、デミヤン・ベードヌイ、セラフィモヴィッチ、ファジェーエフ、バトラーク、グラトコフ、セリヴィンスキー、メイエルホリド、ベズィメンスキー、イズバフ、オリホーヴイなどが、バルチック艦隊文学研究会員、赤軍機関雑誌編輯者、赤衛軍劇・・・ 宮本百合子 「ソヴェト文壇の現状」
・・・などをわれわれに与えた。グラトコフの「セメント」、フセワロード・イワーノフの「装甲列車」、ファジェーエフの「壊滅」等、みんなこの前後に発表されたものだ。 男の作家たちが、めいめいの傾向に相違はありながら、世界最初の社会主義社会が生んだ文・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
・・・トルストイ、トゥルゲニェフ、チェホフ、ゴーリキー、リベディンスキー、グラトコフ。それらの英訳が各国の翻訳論文集や、ミル、アダム・スミスとともに立ててある。ここは本屋でもある。正面の勘定台に男が二人、一人は立ったまま何か読んでいる。黒い細いリ・・・ 宮本百合子 「ロンドン一九二九年」