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・・・レオナルド・ダ・ヴィンチにしても、ヨハネス・ケプラーにしても、決して歴史を過去のものとして実感せず、自身の業績のうちを明日の発展へ向って流れる時の感覚として自覚していたと思う。もちろん、どんな偉大な能力をもつ人でも、それぞれの時代の限界を全・・・
宮本百合子
「なぜ、それはそうであったか」
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・・・――ケプラーの伝記、メレジェコフスキーの小説をみてもそのことはまざまざと描き出されている。 最近の十数年間に、日本では二度、ルネッサンスにむすびつけて人間性の解放または人間とその文化の復興ということが云われた。はじめのときは一九三三年ご・・・
宮本百合子
「真夏の夜の夢」