出典:青空文庫
・・・Huyghens, Young が微粒子説を打破したのもファラデーが action at a distance を無視したのでも、アインスタインが時と空間に関する伝習的の考えを根本から引っくり返して相対率原理の基礎を置いたのでも、いずれにし・・・ 寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
・・・そういうものの中でもファラデー、ヘルムホルツ、マッハ、ブラグなどのものはすぐれた例である。それがすぐれている所因は単に事がらを教えるのみでなく、科学的なものの考え方を教え、科学的の精神を読者の中によびさますからである。そういうものを書きうる・・・ 寺田寅彦 「科学と文学」
・・・しかしこのエネルギーは電子のどこに潜んでいるのであろうか。ファラデー、マクスウェルの天才は荷電体エネルギーをその物の内部に認めず、却ってその物体の作用を及ぼす勢力範囲すなわちいわゆる電場に存するものと考えた。この考えは更に電波の現象によって・・・ 寺田寅彦 「物質とエネルギー」
・・・現存の学者ではジェー・ジェー・タムソンがこのタイプの人であろう。ファラデーや現代のラザフォードやウードのごときはLK軸の面に近く位している。ボルツマン、プランク、ボーア、アインシュタイン、ハイゼンベルク、ディラックらはLS面に近い各点に相当・・・ 寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」