出典:青空文庫
・・・ ブース夫婦、ガンジー夫婦、リープクネヒト夫婦、孫逸仙と宋慶齢女史、乃木大将夫婦これらは、子どもの有無はともかく同じ公なる道、事業に心をあわせ、力を一つにして、夫婦愛が固くなったものだ。やんごとなき仏にならせわがために死にしここ・・・ 倉田百三 「愛の問題(夫婦愛)」
・・・ガンジー夫婦。リープクネヒト夫婦。孫文夫婦。乃木夫婦。木村重成夫婦。細川忠興夫婦。 高貴なもののために殉じた犠牲の死をもって、また互いにささげ合う夫婦の愛と誠を証し合った乃木夫婦の如きは日本の男女の鑑である。われらはこれを世界にほこりた・・・ 倉田百三 「女性の諸問題」
・・・天智天皇と藤原鎌足のような君臣の一生的の結びは彼の漢の高祖や源頼朝などの君臣の例と比べて如何に美しく、乃木夫妻のようなのは夫婦の結びの亀鑑である。リープクネヒトとローザ・ルクセンブルグとのようなのは師弟と盟友の美しき例であろう。しかしながら・・・ 倉田百三 「人生における離合について」
・・・一人の娘をカールが肩車にのせ、もう一人の娘をW・リープクネヒトが肩車にのせ、息の切れるほど駈けっこをする「騎兵遊び」はマルクス家専売の大人と子供の遊びであった。娘たちが大きくなってからは、彼女たちのシェークスピアの詩の暗誦仲間であり、バーン・・・ 宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
・・・ 手にとって見ると、ローザ・ルクセンブルグがヨーロッパ大戦中三年四ヵ月の間監禁生活を強いられていた、その期間にカール・リープクネヒトの妻にあてて書いた手紙が集録されたものであった。 ところどころ、それとなく拾い読みをしては私は激しい・・・ 宮本百合子 「生活の道より」
・・・早くからドイツやフランスに住み、カール・リープクネヒトなどと親交のあった大学教授レイスネルの家庭には、革命に対する真面目な関心があって、「十月」の頃ラリーサはまだ二十三歳だった。が、小さい時から革命的影響をうけていた彼女は「十月」と同時に、・・・ 宮本百合子 「プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」
・・・ただレーニンとローザ・ルクセンブルグとカール・リープクネヒトとの頭字のLを三ツあわせた記念日としてだけ思えないところがある。 二十世紀の人類生活の前進のため、このLという字を頭字にもった三人の人たちの生涯は、革命暦の上にあらまし印刷され・・・ 宮本百合子 「三つの愛のしるし」