出典:青空文庫
・・・ 兼好はこの書の中で色々の場所で心の自由を説いている。例えば第三十九段で法然上人が人から念仏の時に睡気が出たときどうすればいいかと聞かれたとき「目のさめたらんほど念仏し給へ」と答えたとある。またいもがしらばかり食った盛親僧都の話でも自由・・・ 寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
・・・蕪村に至りては阿古久曽のさしぬき振ふ落花かな花に舞はで帰るさ憎し白拍子花の幕兼好を覗く女ありのごとき妖艶を極めたるものあり。そのほか春月、春水、暮春などいえる春の題を艶なる方に詠み出でたるは蕪村なり。例えば伽・・・ 正岡子規 「俳人蕪村」
・・・のは今度図書館に行った時によんで見ようと思った、兼好法師のがあったんで「徒然草」がよみたくなってしまった。本箱から引ずり出してよみはじめたけれども分らないとこが沢山あるんでノートに書きぬきながらよんで行く、手間ばかりかかる。 気まかせに・・・ 宮本百合子 「日記」