せっ‐し【摂氏】例文一覧 8件

  1. ・・・そうして普通の上空気温低下率から計算しても約摂氏五度ほどの気温降下を経験する。それで乗客の感覚の上では、恰度かなりな不連続線の通過に遭遇したと同等な効果になるわけである。しかし、乗客はみな、そんな面倒なことなどは考えないで「ああ涼しい」とい・・・<寺田寅彦「浅間山麓より」青空文庫>
  2. ・・・ いちばん深刻だと思われた場面は、最大速度で回る電扇と、摂氏四十度を示した寒暖計を映出したあとで、ブランシュの酒場の中の死んだような暑苦しい空気がかなりリアルに映写される。女主人公が穴蔵へ引っ込んだあとへイルマが蠅取り紙を取り換えに来る・・・<寺田寅彦「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」青空文庫>
  3. ・・・しかしそういう装置を使っているだけに、摂氏一度だけの高低が人間の感覚にいかなる程度の差違となって表われるかということが、かなり明瞭に意識されているようであった。 今から数年前三越かどこかで、風呂の湯の温度を見るための寒暖計を見付けて買っ・・・<寺田寅彦「家庭の人へ」青空文庫>
  4. ・・・ 風雪というものを知らない国があったとする、年中気温が摂氏二十五度を下がる事がなかったとする。それがおおよそ百年に一遍くらいちょっとした吹雪があったとすると、それはその国には非常な天災であって、この災害はおそらく我邦の津浪に劣らぬものと・・・<寺田寅彦「津浪と人間」青空文庫>
  5. ・・・しかし両者の近づくのが早くて摂氏六百度、七百度の鉄がいきなり零度の氷に接触すると騒動が起る。 水の中に濃硫酸をいれるのに、極めて徐々に少しずつ滴下していれば酸は徐々に自然に水中に混合して大して間違いは起らないが、いきなり多量に流し込むと・・・<寺田寅彦「猫の穴掘り」青空文庫>
  6. ・・・編暦をつかさどる人々は、たとえば東京における三月の平均温度が摂氏何度であるかを知らなくても職務上少しもさしつかえはない。北半球の春は南半球の秋である事だけを考えてもそれはわかるだろう。 春という言葉が正当な意味をもつのは、地球上でも温帯・・・<寺田寅彦「春六題」青空文庫>
  7. ・・・氷がまだどての陰には浮いているからちょうど摂氏零度ぐらいだろう。十二月にどてのひびを埋めてから水は六分目までたまっていた。今年こそきっといいのだ。あんなひどい旱魃が二年続いたことさえいままでの気象の統計にはなかったというくらいだもの、どんな・・・<宮沢賢治「或る農学生の日誌」青空文庫>
  8. ・・・四十六度は華氏で摂氏だと八度です。五十五度が十度よ。 十三日の誕生日にはスエ子からインクスタンドと父から柱時計を貰いました。インクスタンドは黒い円い台の上にガラスの六角のがのっていて、黒いフタのついたもので、しっかりとした感じです。柱時・・・<宮本百合子「獄中への手紙」青空文庫>