ぶ‐い【無為】
[名・形動] 1 自然にまかせて、人為を加えないこと。また、そのさま。むい。「家内も—にして化すとは何よりなり」〈紅葉・二人女房〉 2 平穏無事なこと。また、そのさま。「—なる人の家より(死体...
む‐い【無為】
[名・形動] 1 何もしないでぶらぶらしていること。また、そのさま。「せっかくの休日を—に過ごす」「—な毎日」「—無策」 2 自然のままに任せて、手を加えないこと。作為のないこと。また、そのさま...
むい‐しぜん【無為自然】
作為がなく、自然のままであること。「無為」「自然」は共に「老子」にみられる語で、老子は、ことさらに知や欲をはたらかせず、自然に生きることをよしとした。
むい‐としょく【無為徒食】
[名](スル)なすべきことを何もしないでただ遊び暮らすこと。「貯金を頼りに—して日々を過ごす」
無為(むい)に入(い)・る
仏門に入る。出家する。「この身を捨てて—・らば」〈謡・高野物狂〉
ぶいふげん【無為不言】
何もせず、何も言わずにうまくことが運ぶこと。
むいしぜん【無為自然】
人の手を加えないで、何もせずあるがままにまかせること。▽老子や荘子そうしの思想を指す言葉。「無為」は何もせず、人の手を加えないこと。「自然」は人間の手が加わっていないもともとの姿の意。あるがまま。
むいとしょく【無為徒食】
何もしないで、ただ無駄に毎日を過ごすこと。意味もなく時間を費やすこと。▽「無為」は何もせず、人の手を用いないこと。「徒食」は働くこともせず、無駄に日を送ること。
むいむさく【無為無策】
なんの対策も方法もたてられず、ただ腕をこまねいていること。計画が何もないこと。▽「無為」は何もせず、人の手を用いないこと。「無策」は起こった事態に対して、効果的な対策や方法がとれないこと。
むいむのう【無為無能】
意義のあることをやりもしないし、できもしないこと。何もできないこと。行うこともやり遂げる力もないということ。へりくだるときにも用いられる。▽「為」は行うこと、行為。「能」は物事をやり遂げる力。