あら‐た【荒田】
長い間耕されないので荒れている田。あれた。「ますげ生ふる—に水をまかすれば嬉し顔にも鳴く蛙(かはづ)かな」〈風雅・春下〉
あら‐た【新田】
新しく切り開かれた田。新開墾の田。しんでん。「昔の道人、あるいは種を蒔き、—をすきしがごとし」〈沙石集・五〉
あらた【灼た】
[形動ナリ]《「新た」と同語源》 1 はっきりと見えるさま。鮮やか。「すべらぎの跡もつぎつぎ隠れなく—に見ゆるふる鏡かも」〈大鏡・後一条院〉 2 霊験が著しいさま。あらたか。「—なる神の御心寄せ...
あらた【新た】
[形動][文][ナリ] 1 新しいさま。今までなかったさま。「—な局面を迎える」「—な感動を呼ぶ」「—な力がわく」「冬過ぎて春の来(きた)れば年月(としつき)は—なれども人は古(ふ)り行く」〈万...
あら‐たえ【荒妙/粗栲】
1 上代、木の皮の繊維で織った、織り目の粗い布の総称。→和妙(にきたえ) 2 平安時代以降、麻織物のこと。 [補説]書名別項。→荒栲
あらたえ【荒栲】
筏井嘉一(いかだいかいち)の第1歌集。昭和15年(1940)刊。
あらたえ‐の【荒妙の】
[枕]藤を「あらたえ」の材料とするところから、「藤」にかかる。「—藤原が上に食(を)す国を」〈万・五〇〉
あらた‐か【灼たか】
[形動][文][ナリ]《形容動詞「あら(灼)た」から》神仏の利益(りやく)が際立ってあるさま。あらた。いやちこ。「霊験—な神」
あらた・し【新たし】
[形シク]《「あら(新)た」の形容詞化で、「あたら(新)し」の意の上代語。特に新年をいう場合が多い》新しい。もののはじめである。けがれがない。「—・しき年の始めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事(...
アラタ‐たい【アラタ体】
《(ラテン)corpora allata》昆虫の頭部にある内分泌器官。脱皮のほか、多くの生理現象を支配するアラタ体ホルモンを分泌する。