徒(いたずら)にな・る
1 役に立たなくなる。むだになる。「いかにしてか—・り給ふまじきわざはすべからむ」〈源・少女〉 2 死ぬ。はかなくなる。「この君の世に惜しまれて—・り給へば」〈宇津保・国譲中〉
いたずら‐ね【徒寝】
恋い慕う人と離れて、独り寂しく寝ること。いたずらぶし。「人待つと泣きつつすぐす夜な夜なは—にも泣きぬべきかな」〈中務集〉
いたずら‐びと【徒人】
1 役に立たない人。無用の人。徒者(いたずらもの)。「忠雅らも—になりぬべくてなむ」〈宇津保・俊蔭〉 2 落ちぶれた人。「—をば、ゆゆしきものにこそ思ひ捨て給ふらめ」〈源・明石〉 3 死んだ人。...
いたずら‐ぶし【徒臥し】
「徒寝(いたずらね)」に同じ。「君は解けても寝られ給はず、—と思さるるに」〈源・帚木〉
いたずら‐ぼうず【悪戯坊主】
いたずら好きの男の子。いたずら小僧。
いたずら‐むすめ【悪戯娘】
1 いたずら好きの少女。 2 好色な娘。浮気娘。
いたずら‐もの【悪戯者】
1 いたずらをする者。いたずら好き。「手に負えない—」 2 みだらな者。特に、身持ちのよくない女性。「様子や言葉使のみを見て、—だと断定してはならない」〈荷風・濹東綺譚〉 3 「徒人(いたずらび...
いたずら‐もの【徒者】
「徒人(いたずらびと)1」に同じ。「世に余されたる—」〈平家・一〉