うつつ【現】
1 この世に現に存在しているもの。現実。夢・虚構などに対していう。「夢か—か幻か」 2 意識の正常な状態。正気。「—に返る」 3 《「夢うつつ」「夢かうつつか」などの形で用いられるところから誤っ...
うつ・つ【打棄つ】
[動タ下二]《「う(打)ちう(棄)つ」の音変化》見捨てる。打ち捨てる。「霊(たま)ぢはふ神も我をば—・てこそしゑや命の惜しけくも無し」〈万・二六六一〉
うつつ‐ごころ【現心】
1 《夢うつつの心の意から》夢見るような気持ち。うつろな心。「はや七分の正気を失って、何(どこ)が何(なに)やら一向—で」〈紅葉・二人女房〉 2 しっかりした気持ち。正気。「肝魂も消え果て—なし...
うつつ‐ぜめ【現責め】
江戸時代に行われた、睡眠をとらせず、夢うつつの状態を続けさせて白状させた拷問。
うつつ‐な・し【現無し】
[形ク] 1 何かに気を取られて、ぼんやりしているさま。正体もない。「この心をも得ざらん人は、物狂ひともいへ、—・し情なしとも思へ」〈徒然・一一二〉 2 思慮分別のないさま。たわいない。「心ばへ...
うつつ‐の‐ゆめ【現の夢】
夢のようにはかない現実。多く男女の逢い引きのはかなさをいう。「逢ふと見て覚めにしよりもはかなきは—の名残なりけり」〈俊成卿女集〉
現(うつつ)を抜(ぬ)か・す
ある事に夢中になり、心を奪われる。「競馬競輪に—・す」