かき‐い・ず【書き出づ】
[動ダ下二]書き表す。「いささかそばそばしげなる気色もなく、うらもなげに—・でて」〈夜の寝覚・四〉
かき‐い・ず【掻き出づ】
[動ダ下二] 1 「掻(か)き出(だ)す1」に同じ。「さが尻を—・でて、ここらの公人(おほやけびと)に見せて、恥を見せむ」〈竹取〉 2 「掻き出(い)だす2」に同じ。「御髪を—・でて見給へば」〈...
かき‐いた【掻き板/攪き板】
物をたち切るのに用いる板。裁ち物をするときや、元服の儀式で冠者の髪の端をのせて切りそろえるときに使う。一説に、漆塗りの板で、書いた文字を消して何回も使えるようにしたもの。「人の家につきづきしきも...
かき‐いだから・う【掻き抱からふ】
[動ハ四]抱き合う。「わが妻、この童(わらは)と二人—・ひて臥しぬ」〈今昔・三一・九〉
かき‐いだ・く【掻き抱く】
[動カ五(四)]だく。抱きかかえる。かきだく。「わが子をひしと—・く」
かき‐いだ・す【書き出だす】
[動サ四]文字で書く。書き表す。かきいず。「絵の、ところどころ—・したるなり」〈かげろふ・中〉
かき‐いだ・す【掻き出だす】
[動サ四] 1 「掻(か)き出(だ)す1」に同じ。「大きなりける桶に、白き物をふた桶—・して」〈古本説話集・六二〉 2 取り出す。かきいず。「几帳の帷子(かたびら)のほころびより御髪(みぐし)を...
かき‐いれ【書(き)入れ】
1 書き入れること。また、その文字や文。書き込み。「本の余白に—をする」 2 「書き入れ時」の略。 3 抵当(ていとう)。かた。「生命を—にしても栄耀(えよう)の餅の皮を剝(む)く時勢に」〈魯庵...
かきいれ‐どき【書(き)入れ時】
《帳簿の書き入れに忙しい時の意から》商店などで売れ行きがよく、最も利益の上がる時。利益の多い時。「年末の—」 [補説]「掻き入れ時」と書くのは誤り。
かきいれ‐び【書(き)入れ日】
利益の多い日。