かべのなか【壁の中】
後藤明生の長編小説。昭和61年(1986)刊行。
壁(かべ)の中(なか)の書(ふみ)
《孔子の旧宅の壁の中から、秦の始皇帝の焚書を避けて隠しておいた書物が漢代に発見されたという「漢書」芸文志の故事から》「古文尚書」「古文孝経」などの儒学の書物。壁中書(へきちゅうしょ)。
かべ‐の‐はな【壁の花】
パーティーなどで、会話の輪から外れている女性。もともとは、舞踏会で、踊りに誘われず壁際に立っている女性をいった語。 [補説]書名別項。→壁の花
かべのはな【壁の花】
今官一の短編小説集。昭和31年(1956)刊行。同年、第35回直木賞受賞。
壁(かべ)の物(もの)言(い)う世(よ)
壁にも気をつけなければならないような油断のならない世の中。また、密談などが漏れやすいことのたとえ。
かべ‐はぶたえ【壁羽二重】
横糸に壁糸を使って皺(しぼ)を出した羽二重。
かべ‐ひとえ【壁一重】
隣が壁を一つ隔てるだけであること。また、きわめて接近していること。
かべ‐ふうつう【壁風通】
壁糸を横糸に使った風通織り。明治時代に、夏の女性用和服地として流行。
かべみみ‐しゅざい【壁耳取材】
会合などの取材に参加を認められていない記者が、室外にもれ聞こえてくる音声をもとに記事を作成すること。壁などに耳や録音機材を押し当てて、中の様子をうかがうところからの名。
かべ‐りょう【壁量】
建築で、構造的耐力を担う耐力壁の長さに階数・建築物の種類などに応じて所定の係数を乗じた量。地震や暴風に対して必要な壁量が求められる。