きき‐お・う【聞き負ふ】
[動ハ四]自分の身の上のこととして聞く。「若からぬ人は—・ひけりとや」〈伊勢・一一四〉
きき‐お・く【聞(き)置く】
[動カ五(四)] 1 自分の意見は言わないで、人の話を聞くだけにしておく。「参考までに—・くにとどめる」 2 聞いて心にとめる。「家の伝へにて—・ける事あり」〈今昔・二五・九〉
きき‐おさめ【聞(き)納め】
それが聞くことのできる最後の機会。もう二度と聞くことができないこと。「日本での演奏もこれが—だ」
きき‐おじ【聞き怖じ】
[名](スル)聞いただけで怖ろしく思うこと。「謙遜(けんそん)ないしは—してあえて近寄らない人も」〈寅彦・相対性原理側面観〉
きき‐おち【聞き落ち】
聞いただけで恐れて逃げだすこと。「石見の国中に三十二箇所ありける城ども皆—して」〈太平記・二八〉
きき‐おとし【聞(き)落(と)し】
聞き漏らすこと。また、その事柄。聞き漏らし。
きき‐おと・す【聞(き)落(と)す】
[動サ五(四)] 1 聞くべきことをうっかりして聞かないでしまう。聞き漏らす。「相手の名を—・す」 2 聞いて心の中で相手を軽蔑する。「あへなく淡つけきやうにや—・し給ひけむ」〈源・若菜下〉
きき‐おぼえ【聞(き)覚え】
1 以前に聞いた記憶があること。「—のある声」 2 聞いて覚えること。また、その事柄。耳学問。「—の英語」
きき‐おぼ・える【聞(き)覚える】
[動ア下一][文]ききおぼ・ゆ[ヤ下二] 1 以前に聞いて記憶している。「その話なら—・えている」 2 何度も聞いているうちに自然と覚える。「テレビで—・えた歌」
きき‐および【聞(き)及び】
(多く「おききおよび」の形で)人づてに聞いて知っていること。「すでにお—のことと存じます」