くう‐めい【空名】
実際の価値にそぐわない名だけのもの。虚名。「美とは—のみ、愛とは動物の発作のみ」〈独歩・悪魔〉
くう‐めい【空明】
1 清らかな水に映る月影。 2 何もなく明らかなこと。また、空中。「虚空とはこれ—のところなるか」〈長与・竹沢先生と云ふ人〉
くう‐もう【空濛】
[ト・タル][文][形動タリ]小雨や霧のために、ぼんやりと薄暗いさま。
くう‐もん【空門】
仏語。 1 一切を空と考える大乗仏教の教え。転じて、仏教の総称。 2 天台宗の四門(しもん)の一。真理を知るための四つの教えのうち、空を説くもの。 3 三解脱門の一。一切は空と悟ること。
くうもん‐し【空門子】
僧侶の異称。
くう‐や【空夜】
静かな夜。さびしい夜。「深更—閑(しづ)かにして、旅寝の床の草枕」〈平家・七〉
くうや‐おどり【空也踊(り)】
⇒空也念仏
くうや‐き【空也忌】
空也上人が東国教化のため出寺した11月13日を忌日として、京都の空也堂で修する法会。空也念仏を唱えながら京都市中を回る。《季 冬》
食(く)うや食(く)わず
食事も満足にとらないようす。貧しく暮らしているようす。「—でためた金」
くうや‐どうふ【空也豆腐】
空也派の僧が作り始めたという料理。豆腐に、だし汁でといた卵汁をかけて蒸し、葛餡(くずあん)をかけたもの。