くもり‐な・し【曇り無し】
[形ク] 1 視界が明瞭である。空が晴れわたっている。「日のどかに—・き空の西日になるほど」〈源・常夏〉 2 光・色などが鮮明である。澄んでいる。「—・き池の鏡によろづ代をすむべき影ぞしるく見え...
くもり‐び【曇(り)日】
空が曇っている日。曇日(どんじつ)。
くもりよ‐の【曇り夜の】
[枕]曇りの夜は物の区別もさだかでないところから、「たどきも知らず」「あがしたばへ」「迷(まど)ふ」などにかかる。「足柄のみ坂恐(かしこ)み—我(あ)が下延(ば)へを言出(こち)でつるかも」〈万...
くも・る【曇る】
[動ラ五(四)]《「雲」の動詞化》 1 空が、雲や霧などで覆われる。「どんよりと—・る空」 2 透明な物や光っていた物などが、他の物に薄く覆われたりさえぎられたりして、よく見通せない。輝きのない...
くも‐わた【雲腸】
鱈(たら)の白子(しらこ)。色が白く、形が雲を思わせる。塩漬けにして、吸い物などにする。菊腸(きくわた)。《季 冬》
雲(くも)を霞(かすみ)と
一目散に走って行方をくらますさま。「—逃げ去る」
雲(くも)を掴(つか)・む
物事が漠然としていて、とらえどころがないさまにいう。「—・むような話」
雲(くも)を衝(つ)・く
身長が非常に高いことのたとえ。雲衝く。「—・くばかりの大男」 [補説]「雲をつつく」とするのは誤り。
雲(くも)を遏(とど)・む
《「列子」湯問から》空行く雲を止めるほど、楽曲や歌声がすぐれていることをいう。
く‐もん【公文】
1 律令時代の公文書(こうぶんしょ)の総称。諸国から中央政府に出した大計帳・正税帳・朝集帳・調庸帳を特に四度(しど)の公文という。 2 中世、荘園の文書の取り扱い、年貢の徴収などをつかさどった荘...