おもい‐は・つ【思ひ果つ】
[動タ下二] 1 そうだとはっきり判断する。最後に思い当たる。「宮なりけりと—・つるに、乳母(めのと)言はむ方なくあきれてゐたり」〈源・東屋〉 2 思い切る。あきらめる。「(源氏ヲ)つらき方に—...
おもい‐や・む【思ひ止む】
[動マ四]思いとどまる。あきらめる。「身の上になりては、え—・むまじきわざなりけり」〈狭衣・四〉
おもい‐ね【思ひ寝】
ものを思いながら、特に、恋しい人を思いながら眠ること。「君をのみ—にねし夢なればわが心から見つるなりけり」〈古今・恋二〉
おもい‐わ・く【思ひ分く】
[動カ四]物事を理解し判断をする。分別する。「さばかりの色も—・かざりけりや」〈源・野分〉
[動カ下二]
に同じ。「とりどりに—・けつつ、ものいひたはぶるるも」〈堤・ほどほどの懸想〉
おもい‐と・る【思ひ取る】
[動ラ四] 1 悟る。わきまえる。理解する。「世の道理を—・りて、恨みざりけり」〈源・帚木〉 2 心に思い定める。決心する。「ただ念仏を修して後世を祈りて、この所をいでじと—・りて」〈今昔・一五・六〉
おもい‐よわ・る【思ひ弱る】
[動ラ四]気が弱くなる。我(が)を折る。「平中かくあながちに懸想しければ、女、心に—・りて遂に忍びて会ひにけり」〈今昔・三〇・二〉
おも‐な・る【面馴る】
[動ラ下二] 1 見なれて珍しく感じなくなる。「あまた年越ゆる山辺に家居して、綱ひく駒も—・れにけり」〈かげろふ・中〉 2 なれなれしくなる。「ほの好きたる方に—・れなましかば、かう初々しうも覚...
おもい‐あか・す【思ひ明かす】
[動サ四] 1 物思いにふけりながら夜を明かす。「夜ひと夜—・して」〈夜の寝覚・一〉 2 思い続ける。「道々—・して行くに」〈ひとりね・上〉
おろ‐か【疎か】
[形動][文][ナリ] 1 (「…はおろか」「…もおろか」などの形で)言うまでもないことである。もちろん。「掃除は—、布団を上げたこともない」 2 いいかげんに扱うさま。思いやりが薄いさま。おろ...
おわ・す【御座す】
[動サ変] 1 「ある」「居る」の尊敬語。存在する人を敬う。いらっしゃる。おいでになる。「昔、太政大臣(おほきおほいまうちぎみ)と聞こゆる—・しけり」〈伊勢・九八〉 2 ものの所有者を敬って、そ...