こ‐でまり【小手毬】
バラ科の落葉小低木。株立ちし、枝の先が垂れ、葉は長楕円形で先がとがる。春、白い小花が密生してまり状に咲く。中国の原産で、庭木にする。《季 春》「—の花に風いで来りけり/万太郎」
こと‐だ・つ【事立つ】
[動タ四]いつもとは違ったことをする。改まったことをする。「正月(むつき)なれば—・つ、とて大御酒(おほみき)たまひけり」〈伊勢・八五〉
ことな‐ぐし【事無酒】
病気・災厄などをはらうための酒。また、酒をたたえていう場合にも用いる。「—笑酒(ゑぐし)に我酔ひにけり」〈記・中・歌謡〉
こちごち・し【骨骨し】
[形シク] 1 不作法であるさま。ぶしつけであるさま。「旧(ふる)物語にかかづらひて、夜を明かし果てむも、—・しかるべければ」〈源・橋姫〉 2 無骨であるさま。無風流であるさま。「もとより—・し...
こ‐の‐かみ【兄/首/氏上】
《「子の上(かみ)」の意から》 1 長男。「—を箭田珠勝大兄(やたのたまかつのおひね)の皇子と曰す」〈欽明紀〉 2 兄。または、姉。「この男の—も衛府の督(かみ)なりけり」〈伊勢・八七〉 3 年...
此(こ)の世(よ)なら◦ず
1 ほとんど死ぬほどである。「—◦ずわづらひけり」〈著聞集・五〉 2 すばらしくて、とてもこの世のものとは思われないほどである。「我が為の—◦ぬ財(たから)にこそありけれ」〈今昔・二九・三二〉
こと‐ひと【異人】
別の人。ほかの人。「和歌(やまとうた)、あるじも客人(まらうど)も—も言ひあへりけり」〈土佐〉
ことば‐だたかい【言葉戦い】
1 言い争うこと。言い合い。口論。「もう—は無益と」〈二葉亭・其面影〉 2 戦場などで、まず、互いに言葉で相手をやりこめようとすること。「その後は互ひに—とまりにけり」〈平家・一一〉
ことば‐の‐はやし【言葉の林】
言葉の数が多いことを林にたとえた語。詞林。「—も老木になりて、花の思ひも忘れにけり」〈栄花・駒競べの行幸〉
ごっ・す
[動サ特活]《「ござります」の音変化。近世江戸語》 1 動詞「ある」の意を丁寧にいう男性語。ございます。「京町の猫通ひけり揚屋町、といふが—・す」〈滑・浮世風呂・四〉 2 (補助動詞)補助動詞「...