こく‐あん【黒闇/黒暗】
1 くらやみ。暗黒。また、仏教で、迷いの闇。「三塗(さんづ)の—ひらくなり」〈三帖和讃〉 2 「黒闇天」の略。 3 「黒闇地獄」の略。
こく‐あんあん【黒暗暗/黒闇闇】
[名]墨を流したようにまっくろなこと。まっくらなこと。「天下を悪魔の巣窟と見て、—の中に彷徨し」〈一葉・うもれ木〉
[ト・タル][文][形動タリ]まっくろなさま。また、まっくらなさま。「—た...
こくあん‐じごく【黒闇地獄】
阿鼻(あび)地獄に属する地獄の一。灯明や、父母・長上の物を盗んだ罪人が、その報いを受ける。黒闇。
こくあん‐てん【黒闇天】
容貌(ようぼう)醜悪で、人に災難を与えるという女神。吉祥天の妹で、密教では閻魔王(えんまおう)の妃とする。黒闇天女。黒闇女。黒夜神。
こくあん‐てんにょ【黒闇天女】
⇒黒闇天(こくあんてん)
こく‐い【刻意】
深く気を配ること。心を砕くこと。苦心すること。「却って長閑(のどか)な春の感じを—に添えつつある」〈漱石・草枕〉
こく‐い【国威】
国の威力。その国が対外的に持つ威力。「—を発揚する」
こく‐い【黒衣】
黒色の衣服。特に、仏教の僧の着る墨染めの衣。また、牧師や修道女のまとう僧衣。こくえ。
こくいこう【国意考】
江戸後期の国学書。1巻。賀茂真淵著。文化3年(1806)刊。儒教・仏教などの外来思想を批判し、古代の風俗や歌道の価値を認め、日本固有の精神への復帰を説いたもの。
こくいせいぼ【黒衣聖母】
日夏耿之介の第2詩集。大正10年(1921)刊。