いたけ‐だか【居丈高】
[形動][文][ナリ] 1 (「威丈高」とも書く)人に対して威圧的な態度をとるさま。「—に命令する」 2 座ったときの背が高いさま。「偏(かたほ)にものし給はむ人の—に髪少なにて」〈栄花・根合〉...
いっそく‐ぎり【一束切り】
髻(もとどり)をひと握りほどの長さに切った髪。「鎌倉中の軍勢どもが—とて髻を短くしけるは」〈太平記・一四〉
いっ‐そう【逸走】
[名](スル)走って逃げること。また、一定のコースからそれて走ること。「群集を押し分けて会堂の外に—しけるが」〈竜渓・経国美談〉
うち‐つ・ぐ【打ち継ぐ】
[動ガ四]あとに続く。引き続く。「大臣殿(おほいどの)に—・ぎ奉りては、この君ぞ幸ひおはしましける」〈落窪・四〉
うら‐な・し【心無し/裏無し】
[形ク] 1 心の内を包み隠さない。隔て心がない。「世のはかなき事も、—・く言ひ慰まむこそうれしかるべきに」〈徒然・一二〉 2 物事を深く考えない。うっかり安心している。「かかりけることもありけ...
かた‐みせ【片見世/片店】
店の一部で、本業とは別の商売をすること。また、その店。「すこしの酒、—に米商売しけるが」〈浮・織留・一〉
かえり‐まか・る【帰り罷る】
[動ラ四] 1 《「まかる」は、任命されて都から地方へ行く意》都から地方の任地などへ帰る。「我(あ)が待つ君が事終はり—・りて」〈万・四一一六〉 2 《「まかる」は行くの意の謙譲語》帰っていきま...
かこ‐しょうりょう【過去精霊】
この世を去った死者の霊。過去幽霊。「いつしか経よみ念仏して、—一仏浄土へ、と回向しけるこそあはれなれ」〈平家・一〇〉
かげ‐まち【影待ち】
「日待ち」に同じ。「五月十四日の夜は定まって—あそばしける」〈浮・五人女・三〉
か‐さ【枷鎖】
1 かせとくさり。昔、罪人をつなぐのに用いた刑具。「—を抜きて逃げなんとしけるに」〈今昔・二五・一一〉 2 禅宗で、我見(がけん)など無形の束縛を、1にたとえていう語。