しず‐の‐おだまき【倭文の苧環】
倭文を織るのに用いる苧環。「繰り返し」「いやし」などの序詞に用いる。「いにしへの—繰り返し昔を今になすよしもがな」〈伊勢・三二〉
しず‐の‐め【賤の女】
身分の低い女子。「大原の炭をいただく—は」〈拾玉集・二〉
しず‐の‐や【賤の屋】
身分の低い人の住む家。「あやしき—も雪にみな面隠(おもかく)しして」〈枕・三〇二〉
しず‐はた【倭文機】
《上代は「しつはた」》倭文を織る機(はた)。また、その織物。「大君の御帯の—結びたれ」〈武烈紀・歌謡〉
しずはた‐おび【倭文機帯】
《上代は「しつはたおび」》倭文で作った綾織りの帯。「古の—を結び垂れ誰といふ人も君にはまさじ」〈万・二六二八〉
しずはたおび【賤機帯】
歌舞伎舞踊。 一中節。本名題「峰雲(おのえのくも)賤機帯」。壕越二三治作詩、宮崎忠五郎作曲。宝暦元年(1751)江戸森田座で初演。謡曲の「隅田川」「班女(はんじょ)」「桜川」に取材したもの。 ...
しずはた‐に【倭文機に】
[枕]倭文には乱れ模様が織り込まれているところから、「乱る」にかかる。「—乱れてぞ思ふ恋しさは」〈貫之集〉
しずはた‐やき【賤機焼】
駿河国の賤機山麓で産した陶器。寛永(1624〜1644)のころの創始で、交趾(コーチ)焼風。糸底に「賤機」の印が押してある。
しずはた‐やま【賤機山】
静岡市北部の山。麓に浅間(せんげん)神社がある。標高171メートル。
しず‐びょうし【閑拍子】
神楽歌で、自由リズムで演奏される部分。また、そのリズムの様式。