だんな【檀那/旦那】
《(梵)dānaの音写》 1 ほどこし。布施。転じて、布施をする人。檀越(だんおつ)。檀家。 2 商家の奉公人などが男の主人を敬っていう語。「店の大—」 3 商人が男の得意客を、また役者や芸人が...
だん‐な・い
[形]《「だいじな(大事無)い」の音変化か。近世上方語》大したことはない。支障ない。かまわない。「どしても—・いが、とるにしくはないさかい」〈滑・膝栗毛・七〉
だんなく‐しゅぜん【断悪修善】
《「だんあくしゅぜん」の連声(れんじょう)》仏語。悪を断ち切り、善を修行すること。
だんな‐げい【旦那芸】
1 商家の主人などがなぐさみに習いおぼえた芸事。 2 《江戸蔵前や日本橋魚河岸の商家の主人たちが好んだところから》一中節と河東節のこと。これに対して、常磐津(ときわず)と清元節を職人芸という。
だんな‐でら【檀那寺】
自分の家が帰依して檀家となっている寺。菩提寺(ぼだいじ)。
だんな‐どり【旦那取り】
1 主人に仕えること。奉公すること。 2 妾(めかけ)となること。「母親はもう四十歳になるのだそうだが、—のような事をしているらしいのだ」〈宇野浩二・苦の世界〉
だんな‐ば【旦那場】
商人・職人などが得意先を敬っていう語。得意場。「村でも気の好さ相な—では必ず借銭をした」〈森田草平・煤煙〉
だんな‐ぼうず【檀那坊主】
檀那寺の坊主。菩提寺の僧。「四十九日の朝は—呼びて夕食に精進あげて」〈浮・置土産・一〉
だんな‐やまぶし【檀那山伏】
祈祷(きとう)などのためにその家に出入りして信仰を受けている山伏。「—が来て変成男子(へんじゃうなんし)の行ひ」〈浮・胸算用・二〉
だんな‐りゅう【檀那流】
檀那僧都覚運を祖とする天台宗の一学派。恵心流と共に恵檀二流と称された。