つつみ‐な・し【恙み無し】
[形ク]さしさわりがない。無事である。つつがない。「—・く幸(さき)くいまさば荒磯波(ありそなみ)ありても見むと」〈万・三二五三〉
つつみ‐にんぎょう【堤人形】
仙台市青葉区堤町産の土人形。堤焼を母体とし、京都の伏見人形などの影響を受けながら洗練された郷土色をもつ。
つつみ‐ぶみ【包み文】
薄様(うすよう)などを上おおいにした手紙。特に平安時代、後朝(きぬぎぬ)の手紙や懸想(けそう)文に用いた。「緑の薄様なる—の、大きやかなるに」〈源・浮舟〉
つつみ‐もの【包(み)物】
1 風呂敷などで包んだ物。 2 布施(ふせ)・禄(ろく)・贈り物などにするため、金銀や絹布などを包んだもの。「すずろなる布(め)の端をば包みて賜へりしぞ。あやしの—や」〈枕・八四〉
つつみ‐やき【包(み)焼(き)】
1 魚・肉・野菜などを木の葉・紙・ホイルなどに包んで焼くこと。また、その焼いたもの。 2 鮒(ふな)の腹に昆布・串柿(くしがき)・焼き栗などを入れて焼いたもの。門出や出陣の祝いに用いた。「鮒の—...
つつみ‐やき【堤焼】
仙台市青葉区堤町で生産される茶器・花びん・酒器などの陶器。元禄年間(1688〜1704)江戸の陶工上村万右衛門が仙台の台の原で創始。のち窯が堤町に移り、この名がついた。特に堤人形は有名。
つつ・む【包む】
[動マ五(四)] 1 物を、紙や布などの中に入れてすっかりおおう。「風呂敷で—・む」 2 (多く受け身の形で)物をすっかり取り囲むようにする。「山中で霧に—・まれる」「火に—・まれた家」「事件は...
つつ・む【恙む/障む】
[動マ四]病気になる。また、災難にあう。「大舟を荒海(あるみ)に出だしいます君—・むことなくはや帰りませ」〈万・三五八二〉
つつ・む【慎む】
[動マ四]《「包む」と同語源》 1 気がねする。遠慮する。「人目も今は—・み給はず泣き給ふ」〈竹取〉 2 気後れする。「例いとよく書く人も、あぢきなうみな—・まれて」〈枕・二三〉
つつ‐め・く【囁く】
[動カ四]ひそひそ言う。ささやく。つつやく。「怨(え)じもこそしたべとて、—・きてやみぬ」〈土佐〉