天(てん)の時(とき)は地(ち)の利(り)に如(し)かず地(ち)の利(り)は人(ひと)の和(わ)に如(し)かず
《「孟子」公孫丑から》天の与える好機も土地の有利な条件には及ばず、土地の有利な条件も民心の和合には及ばない。
天(てん)の作(な)せる孼(わざわい)は猶(なお)違(さ)くべし自(みずか)ら作(な)せる孼(わざわい)は逭(のが)るべからず
《「書経」太甲から》天災は備えがあれば避けることもできるが、みずから招いた災いは逃れることができない。
てん‐の‐なんきょく【天の南極】
⇒南極2
天(てん)の配剤(はいざい)
善には善果、悪には天罰というように、天は物事を適切に配するということ。「ゆめゆめ美妙なる—に不足云うべからず」〈露伴・風流仏〉
天(てん)の美禄(びろく)
《「漢書」食貨志から。天から賜る厚い俸禄(ほうろく)の意》酒の異称。
てん‐の‐ほっきょく【天の北極】
⇒北極2
天(てん)の眼(まなこ)
人の正邪善悪を監視する天の眼力。
てんのゆうがお【天の夕顔】
中河与一の小説。昭和13年(1938)、「日本評論」誌に発表。日本のロマン主義文学の代表作として海外での評価も高く、カミュが絶賛したことでも知られる。
てん‐のり【天糊】
製本方法の一。伝票・便箋などの天を糊づけして、ひとつづりにすること。