とう‐けん【倒懸】
人の手足を縛ってさかさまにつるすこと。また、非常な苦しみのたとえ。「—の難に遭えるなり」〈紅葉・金色夜叉〉
とう‐けん【唐犬】
1 江戸初期に渡来した舶来犬の一種。大形で、主に猟犬として大名に飼われた。オランダ犬。 2 「唐犬額(びたい)」の略。
とう‐けん【闘犬】
犬を戦わせ勝負を争うこと。また、それに用いる犬。土佐犬・秋田犬など。犬合わせ。
とう‐けん【闘拳】
手指の形や身振りで勝敗を争う遊戯。藤八拳(とうはちけん)など。
とう‐けん【当券】
俗に、当日券の略。
どう‐けん【洞見】
[名](スル)《「とうけん」とも》事物の本質などを見抜くこと。洞察。「よもやこの人々が余の詩想を—しはしまいが」〈漱石・趣味の遺伝〉
とうけん‐がけい【陶犬瓦鶏】
《「金楼子」立言上から》焼き物の犬と瓦で作った鶏。形だけで役に立たないもののたとえ。
とうけん‐ぐみ【唐犬組】
唐犬権兵衛を首領とした町奴(まちやっこ)の組織。
とうけん‐びたい【唐犬額】
額の毛を広く大きく抜き上げ、かどを鋭くとがらせた額。江戸初期、町奴(まちやっこ)の間に流行。唐犬権兵衛が好んだからとも、また、唐犬の額に似ているからともいう。