のち‐じて【後仕手】
《「のちして」とも。ふつう「後ジテ」と書く》能または狂言で、前後二場ある曲の中入り後に出るシテ。⇔前仕手。
のち‐ずみ【後炭】
⇒ごずみ(後炭)
のち‐せ【後世】
のちの世。こうせい。「我が心、書いて—に留めたや」〈浄・今宮の心中〉
のち‐せ【後瀬】
1 次の瀬。下流の瀬。「鴨川の—静けく後も逢はむ妹には我は今ならずとも」〈万・二四三一〉 2 後日の逢瀬。後会。「—を契りて出で給ふ」〈源・総角〉
のちせ‐やま【後瀬山】
福井県小浜市の小山。[歌枕]「—後も逢はむと思へこそ死ぬべきものを今日までも生けれ」〈万・七三九〉
のち‐ぞい【後添い】
妻と死別または離別した男が、後につれそった妻。後妻(ごさい)。うわなり。のちづれ。のちぞえ。
のち‐ぞえ【後添え】
「のちぞい」に同じ。
のち‐ぞなえ【後備え】
「あとぞなえ」に同じ。
のち‐づれ【後連れ】
「後添(のちぞ)い」に同じ。
のち‐の‐あおい【後の葵】
賀茂の祭の日に簾(すだれ)などにかけた葵を、祭りが過ぎた後日までそのまま残しておいたもの。「祭過ぎぬれば、—不用なりとて」〈徒然・一三八〉