のり‐の‐あめ【法の雨】
仏法が衆生(しゅじょう)をあまねく慈(いつく)しみうるおすことを、雨にたとえていう語。法雨(ほうう)。「よそに聞く袂のみこそそぼちけれあまねく—はそそげど」〈伊勢集〉
のり‐の‐うみ【法の海】
仏の教えの深く広大なことを、海にたとえていう語。法海(ほうかい)。「悲しみの涙を寄する—のひとつ岸をば住みも離れじ」〈成尋母集〉
のり‐の‐かど【法の門】
《真実の悟りに至る門の意》仏の教え。法門(ほうもん)。「—に心を入れて思ふかなただうき世をば出づべかりけり」〈続後拾遺・釈教〉
のり‐の‐こえ【法の声】
読経・説法・念仏などの声。法(のり)の音。「—にききぞわかれぬ長き夜のねぶりをさます暁の鐘」〈玉葉集・釈教〉
のり‐の‐ころも【法の衣】
出家した人の着る衣服。法衣(ほうえ)。「同じ年契りしあれば君が着る—をたちおくれめや」〈千載・雑中〉
のり‐の‐し【法の師】
僧。法師(ほうし)。「—の、世のことわり説き聞かせむ所の心地するも」〈源・帚木〉
のり‐の‐すべらぎ【法の皇】
仏門に入った上皇。法皇(ほうおう)。「わが—に仕へ奉りては」〈千載・序〉
のり‐の‐ちから【法の力】
仏法の力。仏法の功徳(くどく)。法力(ほうりき)。「うれしや、さては誓ひの船、—と覚えたり」〈謡・竹生島〉
のり‐の‐つえ【法の杖】
1 頼りとすがる仏法を、杖にたとえた語。「花紫は先に立ち、若紫は—、つくづくものを案ずるに」〈浄・吉野忠信〉 2 寺参りや墓参りなどのときに用いる杖。「麦刈りぬ近道来ませ—」〈蕪村句集〉
のり‐の‐つかさ【式部省】
⇒しきぶしょう