こ‐との【故殿】
亡くなった貴人の男性。亡き殿。前(さき)の殿。「—のおはしまさましかば、と思ひ給へらるること多くこそ」〈源・竹河〉
こわ・る【強る】
[動ラ四]こわばってかたくなる。「御乳はいと美しげにおはしますが、いたう—・るまで膨(は)らせ給へれば」〈栄花・楚王の夢〉
こん‐え【袞衣】
《「袞竜(こんりょう)の御衣(ぎょい)」の略》天子の礼服。こんい。「—の御袖を御顔に押当てさせ御座(おはしま)せば」〈太平記・二三〉
ご‐ぜん【御膳】
1 食膳・食事を丁寧にいう語。御飯。 2 天皇や貴人の食事。「隆方陪膳つとめて候ひければ、—にもえ着かせおはしまさざりけり」〈著聞集・三〉 3 (接頭語的に用いて)飲食物を表す語の上に付いて、最...
ご‐ほん【御本】
1 書物の尊敬語・美化語。 2 貴人のためのお手本。「太政大臣の家にわたりおはしまして帰らせ給ふ御贈り物に、—奉るとて」〈後撰・賀・詞書〉
さ‐こそ【然こそ】
[副] 1 (あとに推量を表す語を伴って)そのことが十分に推察できるさま。さぞや。さぞかし。「遺族の気持ちは—と察せられる」 2 そのように。「—大人びさせ給へど、いときなき御齢(よはひ)におは...
させます
[助動][させまさ(させましょ)|させまし|させます|させます|させませ|させませ(させまし)]《尊敬の助動詞「さす」に動詞「おはします」の付いた「させおはします」の音変化。室町時代語》動詞の上...
さつき‐の‐みそうじ【五月の御精進】
陰暦5月に行う精進潔斎。→年三(ねそう)「—のほど、職(しき)におはします頃」〈枕・九九〉
さとび‐ごこち【俚び心地】
「里人心地(さとびとごこち)」に同じ。「見知らぬ—には、いかがはかかる人こそ世におはしましけれと」〈能因本枕・一八二〉
さとびと‐ごこち【里人心地】
田舎びて、卑しい気持ち。さとびごこち。さとびごころ。「見知らぬ—には、かかる人こそは世におはしましけれと、驚かるるまでぞまもり参らする」〈枕・一八四〉