へ‐だい【平鯛】
タイ科の海水魚。全長約40センチ。体形はマダイに似て、頭部は丸みを帯びる。体色は銀灰色で、うろこに沿って淡黄色の縦帯がある。本州中部以南の沿岸の岩礁にすむ。食用。
へだし【隔し】
《「へだ(隔)ち」の上代東国方言》隔て。仕切り。「水門(みなと)の葦が中なる玉小菅刈り来(こ)我が背子床の—に」〈万・三四四五〉
へだたり【隔たり】
へだたること。また、その度合い。「十年の—」「両方の主張には相当の—がある」
へだた・る【隔たる】
[動ラ五(四)] 1 間に距離があって離れる。また、距離ができて離れる。遠ざかる。「約10キロ—・っている」 2 間に物があって遮られる。「両県は山脈で—・る」 3 時間的に離れる。また、年月が...
へだ・つ【隔つ】
[動タ四]「隔たる」に同じ。「はろはろに思ほゆるかも白雲の千重(ちへ)に—・てる筑紫の国は」〈万・八六六〉 [動タ下二]「へだてる」の文語形。
へだて【隔て】
1 間を仕切ること。境をすること。また、そのもの。仕切り。「屏風(びょうぶ)で—をする」 2 差別をすること。分け隔て。「—なくどの子も平等に育てる」 3 遠慮して打ち解けないこと。「—のないつ...
へだて‐おも・う【隔て思ふ】
[動ハ四]心に隔てを置く。よそよそしくする。「ただかやうの筋の事なむいみじう—・う給ひて」〈源・胡蝶〉
へだて‐がお【隔て顔】
[名・形動ナリ]打ち解けない顔つき。よそよそしい態度。また、そのさま。「恥づかしけれど、何かは、—にもあらむ」〈源・宿木〉
へだて‐がま・し【隔てがまし】
[形シク]いかにも打ち解けないようすである。「たはぶれにても、かやうに—・しき事」〈源・若菜上〉
へだて‐ごころ【隔て心】
打ち解けない心。隔意(かくい)。隔心(かくしん)。「(松虫ハ)いと—ある虫になむありける」〈源・鈴虫〉