門前(もんぜん)雀羅(じゃくら)を張(は)る
《白居易「寓意」から》訪れる人がなくて、門の前には雀(すずめ)が群れ遊び、網を張って捕らえられるほどである。訪問する人もなく、ひっそりしていることのたとえ。
もんぜん‐ち【門前地】
寺の門前の地所。江戸時代、名目上寺院の境内であるが、ここに商家を建てさせて、その収入を寺院の費用に充てた。
門前(もんぜん)の小僧(こぞう)習(なら)わぬ経(きょう)を読(よ)む
ふだん見聞きしていると、いつのまにかそれを学び知ってしまう。環境が人に与える影響の大きいことのたとえ。
もんぜん‐ばらい【門前払い】
1 来訪者に面会せずに、帰らせること。「—を食う」 2 江戸時代の追放刑の中で最も軽いもので、奉行所の門前から追い出すこと。
もんぜん‐まち【門前町】
中世以降、有力な社寺の門前を中心に発達した町。神社の場合は鳥居前町ともいう。善光寺の長野、伊勢神宮の宇治山田など。もんぜんちょう。
もんぜん‐よみ【文選読み】
漢文訓読における読み方の一。同一の漢字・漢語をまず音読し、さらに重ねて訓読する方法。「細細腰支」を「さいさいとほそやかなるようしのこし」と読む類。「文選」を読むのに多用されたところからいう。
もん‐そ【門訴】
近世、多くの者が連れ立ち、領主・地頭・代官の門前に押しかけ、訴えたこと。
もん‐ぞ【文書】
《「もんそ」とも》「もんじょ(文書)」に同じ。「—といふ物見給へつきぬれば」〈宇津保・蔵開上〉
もん‐ぞう【文章】
「ぶんしょう(文章)」に同じ。〈和英語林集成〉
モンゾニ‐がん【モンゾニ岩】
《monzonite》深成岩の一。斜長石とカリ長石とをほぼ等量含み、黒雲母(くろうんも)・角閃石(かくせんせき)・輝石などからなる完晶質の粗粒の岩石。閃長岩と閃緑岩の中間の性質を示す。