ささげ‐もの【捧げ物】
1 神仏や貴人にささげる物。献上物。供物。 2 とりわけ大切なもの。「えもいはず美しき姫君—にしてかしづき給ふ」〈栄花・月の宴〉
さげ‐すみ【下げ墨】
《「さげずみ」とも》 1 大工が、柱などの傾きを、おもりのついた墨縄を用いて測ること。垂準。 2 おしはかること。思量。「信玄公御—少しもちがはず候ふと感じ奉る」〈甲陽軍鑑・一〇〉
ざく‐ろ【石榴/柘榴】
《「じゃくろ」の直音表記》ミソハギ科の落葉高木。葉は長楕円形。6月ごろ、筒形で多肉質の萼(がく)をもつ橙赤色の花をつける。果実は球形で、紫紅色に熟すと裂けて種子が現れる。果実の外種皮を食用に、ま...
さえ‐さえ【騒騒】
[副]「さいさい(騒騒)」に同じ。「あり衣(きぬ)の—しづみ家の妹に物言はず来(き)にて思ひ苦しも」〈万・三四八一〉
さい‐さい【騒騒】
[副]物が揺れ動いてさわさわと音を立てるさま。「玉衣(たまぎぬ)の—しづみ家の妹にもの言はず来にて思ひかねつも」〈万・五〇三〉
さし‐のぞ・く【差し覗く】
[動カ五(四)] 1 すきまや物陰から、そっとのぞく。「馬に面して彳(たたず)んだ月下の美女の姿を—・くが如く」〈鏡花・高野聖〉 2 ようすを見に立ち寄る。訪れる。「日々に参り給ふ音すれど、こな...
こと‐ごと【悉/尽】
《「事事(ことごと)」の意から》あのことも、このこともすべて。あるもの全部。あるかぎり。副詞的にも用いる。「夜はも夜の—昼はも日の—」〈万・一五五〉 「はたこらが夜昼といはず行く道を我は—宮道(...
こと‐ざえ【異才】
他の才。ほかの芸能や学問。「琴をば更にもいはず、—もさるべき師ども召して」〈宇津保・俊蔭〉
事(こと)を欠(か)・く
1 必要な物がなくて不自由する。不足する。「毎日食べる物にも—・いている」 2 ほかに適当なことがあるはずなのに、よりによってこんなことをする、という非難の気持ちを込めていう言葉。「言うに—・い...
こ‐ひょう【小兵】
1 からだつきの小さいこと。小柄。小づくり。「—力士」⇔大兵(だいひょう)。 2 弓を引く力が弱いこと。また、その人。⇔精兵(せいびょう)。「—の射る矢は筈(はず)を返して立たざりけり」〈義経記・六〉