さん‐がい【三界】
[名]仏語。 1 一切衆生(しゅじょう)が、生まれ、また死んで往来する世界。欲界・色界・無色界の三つの世界。 2 「三千大千世界」の略。 3 過去・現在・未来の三世。 [接尾] 1 地名に付...
さんがい‐いっしん【三界一心】
「三界唯心」に同じ。
さんがい‐かたく【三界火宅】
《「法華経」譬喩品(ひゆぼん)の「三界安きこと無し、猶(なお)火宅の如(ごと)し」から》迷いと苦しみに満ちた世界を、火に包まれた家にたとえた語。三界の火宅。
さんがい‐しょてん【三界諸天】
仏語。三界に属する諸種の天。欲界に六欲天、色界に四禅天、無色界に四天がある。
三界(さんがい)に家(いえ)無(な)し
広い世界のどこにも、身を落ち着ける場所がない。→女(おんな)は三界に家無し
さんがいのいえ【三界の家】
林京子の短編小説、および同作を表題作とする小説集。作品は昭和59年(1984)の第11回川端康成文学賞を受賞。同年刊行の小説集は、ほかに「父のいる谷」「釈明」などの作品を収める。
三界(さんがい)の首枷(くびかせ)
1 過去・現在・未来にわたり自由を束縛するもの。また、現世の苦悩のもととなるもの。恩愛の情の類。 2 《「子は三界の首枷」という諺から》子供。「—はみな片付けたりと」〈浮・万金丹・一〉
さんがい‐ぶし【三階節/三界節】
新潟県柏崎地方の民謡。盆踊り歌。のち「米山(よねやま)さんから雲が出た」の歌い出しで、座敷歌として流行。曲名は、同じ文句を3回繰り返すからとも、仏教の三界からともいう。
さんがい‐ぼう【三界坊】
世の中をさまよい歩く者。放浪者。乞食(こじき)坊主。「我はこれより—」〈浄・女夫池〉
さんがい‐むあん【三界無安】
《「法華経」譬喩品(ひゆぼん)の「三界安きこと無し、猶(なお)火宅の如(ごと)し」から》現世は苦痛に満ちていて、少しも安心ができないということ。