下種(げす)と鷹(たか)とに餌(え)を飼(か)え
鷹をえさで手なずけるように、下賤の者には金品を与えるのがよい。
下種(げす)の後知恵(あとぢえ)
愚かな者は、必要なときは知恵も出ないで、事が過ぎたあとに名案が浮かぶこと。
下種(げす)の一寸(いっすん)のろまの三寸(さんずん)
戸を閉めるのに、下種は1寸ほど空きが残り、のろまは3寸ほど空きが残る。戸の閉め方で人の品性がわかるということ。
下種(げす)の勘繰(かんぐ)り
品性の下劣な者は、とかく気をまわして邪推するものだ。
下種(げす)の逆恨(さかうら)み
卑しい者は、好意で忠告してくれたことでも、悪口と受け取り、かえって恨むこと。
下種(げす)の謗(そし)り食(ぐ)い
下賤の者は、まずい、まずいとけなしながらもたくさん食べてしまう。
下種(げす)の知恵(ちえ)は後(あと)から
「下種の後知恵」に同じ。
下種(げす)は槌(つち)で使(つか)え
下賤の者を使うには、道理を説くより、びしびし働かせるのがいい。
げす‐ば・る【下種張る】
[動ラ五(四)]卑しい振る舞いをする。卑しい根性を出す。「何だか貪慾(どんよく)な—・った老婆のように」〈三重吉・小鳥の巣〉
下種(げす)も三食(さんじき)上﨟(じょうろう)も三食(さんじき)
《下賤の者も高貴の人も食事は1日3回の意から》物事によっては上下貴賤の区別はないことのたとえ。