や‐ひろ【八尋】
いくひろもあること。非常に長いこと。また、非常に大きいこと。「事代主神(ことしろぬしのかみ)、—の熊鰐(わに)になりて」〈神代紀・上〉
やひろ‐どの【八尋殿】
広大な殿舎。「—を見立て給ひき」〈記・上〉
やえ‐びし【八重干瀬】
⇒やびじ(八重干瀬)
や‐びじ【八重干瀬】
沖縄県池間島の北方に分布する珊瑚礁(さんごしょう)群。大潮の際に海上に現れる部分は、最大で15平方キロメートルにもなる。やびし。やえびし。
や‐ふ【八節/八編】
節が八つあること。垣などの結い目が八段になっていること。転じて、節や段がたくさんあること。また、そのもの。「臣(おみ)の子の—の柴垣(しばがき)下とよみ」〈武烈紀・歌謡〉
やふ‐じまり【八節結まり】
結い目を幾段にもして厳重に結ぶこと。また、そのもの。「大君の御子(みこ)の柴垣(しばかき)—しまり廻(もとほ)し」〈記・下・歌謡〉
や‐ほこ【八矛】
多くの矛。また、多くの棒状のもの。「田道間守(たぢまもり)常世(とこよ)に渡り—持ち参(ま)ゐ出来(こ)し時」〈万・四一一一〉
やほたで‐を【八穂蓼を】
[枕]多くの穂のついたタデを刈って積む意から「穂積(ほづみ)」にかかる。「—穂積の朝臣(あそ)が腋草(わきくさ)を刈れ」〈万・三八四二〉
やまた‐の‐おろち【八岐大蛇】
日本神話にみえる頭と尾が八つずつある巨大な蛇。出雲の簸川(ひのかわ)上流にいて、大酒を好み、毎年一人ずつ娘を食ったが、素戔嗚尊(すさのおのみこと)がこれを退治して奇稲田姫(くしなだひめ)を救い、...
やみぞ‐さん【八溝山】
福島・茨城・栃木3県の県境にある山。八溝山地の主峰。標高1022メートル。高原状の山頂に八溝嶺神社がある。周辺で採れる八溝石が庭石として珍重されるほか、南麓の八溝川湧水群も有名。