おおやけ‐ごと【公事】
1 朝廷の政務・儀式・行事など。公事(くじ)。「源氏の—知り給ふ筋ならねば」〈源・紅葉賀〉 2 朝廷への奉仕。租税を納め、賦役(ぶやく)に従うことなど。「武蔵国を預けとらせて、—もなさせじ」〈更...
く‐じ【公事】
1 公務。 2 朝廷の政務・儀式。「今日は—ある日なれば、とく参らるらむ」〈大鏡・伊尹〉 3 中世、年貢以外の雑税・夫役(ぶやく)の総称。 4 訴訟およびその審理・裁判。「賢し人、出でて—ども定...
くじ‐かた【公事方】
江戸時代、勘定奉行およびその属僚のうち、司法・警察を分掌したもの。
くじかたおさだめがき【公事方御定書】
江戸幕府の法典。2巻。8代将軍徳川吉宗の命で編纂(へんさん)をはじめ、寛保2年(1742)に完成。上巻は法令81条。下巻は俗に「御定書百箇条」とよばれ、判例・取り決めなど103条を収める。
くじこんげん【公事根源】
室町中期の有職故実書。1巻。一条兼良(いちじょうかねら)著。応永30年(1423)ころ成立。宮中における一年間の公事や儀式の起源・沿革を述べたもの。
くじ‐し【公事師】
江戸時代、当事者に代わって訴訟を進めたり、手続きを指導したりすることを業としていた者。種々の弊害を生じたため、幕府はこれを禁止した。出入り師。
くじ‐しょ【公事所】
昔、訴訟を取り扱い、それを裁いた所。今の裁判所にあたる。公事場。
くじ‐だくみ【公事工】
[名・形動ナリ] 1 何事も訴訟によって解決しようとすること。特に、自分の利益のために理屈をつけて訴訟を起こすこと。「ことさら—して、筋なき事を書き求め」〈浮・織留・三〉 2 いろいろ理屈を言い...
くじ‐ば【公事場】
⇒公事所(くじしょ)
くじ‐び【公事日】
訴訟裁判が行われる日。「今度の—に、両人ともに参りませい」〈狂言記・内沙汰〉