わい‐て【別いて】
[副]《「わきて」の音変化》とりわけ。格別。「—も里人をほむるぞそら目なる」〈宇津保・蔵開上〉
わかち【分(か)ち/別ち】
1 物事の区別。けじめ。「昼夜の—なく歩きつづける」 2 わきまえること。分別。「姫は—もなき中に」〈浄・用明天王〉 3 事情。顛末(てんまつ)。「天皇は始終の—を聞こし召し」〈浄・千本桜〉
わか・つ【分(か)つ/別つ】
[動タ五(四)] 1 一つのものを離して二つ以上にする。別々にする。分ける。「軍勢を二手に—・つ」 2 (「頒つ」とも書く)それぞれに分けて配る。分配する。「希望者には実費で—・つ」 3 見分け...
わか・る【別る】
[動ラ下二]「わか(別)れる」の文語形。
わかれ【別れ】
1 別れること。互いに離れて別々になること。別離。「友との—を惜しむ」「—の日を迎える」「—の杯」 2 別離のあいさつ。いとまごい。「故郷に—を告げる」「—の言葉」 3 死に別れ。死別。「永(な...
わかれ【別れ】
《原題、(ドイツ)Abschied》ドイツの詩人、ベッヒャーによる自伝小説。著者がソ連に亡命していた1940年に刊行。
わかれ‐ぎわ【別れ際】
別れようとする、ちょうどその時。別れしな。「—に耳にはさんだ話」
わかれさせ‐や【別れさせ屋】
依頼を受けて、対象となるカップルが交際や婚姻を自発的に解消するよう仕向けることを仕事にしている人。
わかれ‐じ【別れ路】
1 人と別れてこれからたどっていく道。また、人との別れ。「糸による物ならなくに—の心細くも思ほゆるかな」〈古今・羇旅〉 2 冥土(めいど)への道。よみじ。また、死別。「—は遂のことぞと思へども後...
わかれ‐じも【別れ霜】
晩春のころ、最後に降りる霜。八十八夜のころに多い。忘れ霜。《季 春》「花過ぎてよし野出る日や—/几董」