しん‐かぶきじゅうはちばん【新歌舞伎十八番】
7世および9世市川団十郎が選定した、歌舞伎十八番以外の得意芸32種。活歴(かつれき)物・松羽目(まつばめ)物が多い。「地震加藤」「鏡獅子」「船弁慶」「紅葉狩」など。
しんこえんげき‐じっしゅ【新古演劇十種】
歌舞伎で、市川家の歌舞伎十八番に対抗して、5世および6世尾上菊五郎が選んだ尾上家の家の芸十演目。「土蜘(つちぐも)」「茨木(いばらき)」「菊慈童」「戻橋」「羽衣」「一つ家」「刑部姫(おさかべひめ...
じゃやなぎ【蛇柳】
歌舞伎十八番の一。金井三笑作。宝暦13年(1763)江戸中村座で、「百千鳥大磯流通(ももちどりおおいそがよい)」の三番目として4世市川団十郎が初演。昭和22年(1947)川尻清潭(かわじりせいた...
じゅうはち‐ばん【十八番】
1 「歌舞伎十八番」の略。 2 その人のいちばん得意とすること。得意の芸。おはこ。
すおうおとし【素襖落】
(「素袍落」と書く)狂言。伊勢参宮の餞別に素襖をもらい、一杯機嫌で戻った太郎冠者は、主に見つからないように隠すが、はしゃぎすぎて落としてしまい、見つかってからかわれる。
歌舞伎舞踊。長唄・義...
すけろくゆかりのえどざくら【助六由縁江戸桜】
歌舞伎十八番の一。世話物。一幕。正徳3年(1713)「花館愛護桜(はなやかたあいごのさくら)」の二番目として、江戸山村座で2世市川団十郎が初演。宝暦・明和(1751〜1772)ごろ、現在の形がほ...
ぞうひき【象引】
歌舞伎十八番の一。歌舞伎の荒事(あらごと)の演出形態で、荒事師と悪方(あくがた)が象を引き合うもの。元禄14年(1701)江戸中村座の「傾城王昭君(けいせいおうしょうくん)」で、初世市川団十郎と...
たいこのおとちゆうのさんりゃく【太鼓音智勇三略】
歌舞伎狂言。時代物。4幕。河竹黙阿弥作。明治6年(1873)東京村山座初演。武田・徳川の戦いを背景にした活歴(かつれき)風の作品で、のち新歌舞伎十八番に編入された。通称「酒井の太鼓」。
つりぎつね【釣狐】
狂言。猟師の伯父に化けた狐が、殺生をやめて罠(わな)を捨てるよう猟師を説得するが、帰りに餌(えさ)の誘惑に負けて本性を現す。吼噦(こんかい)。今悔(こんかい)。
歌舞伎舞踊。長唄。河竹黙阿弥...
ななつめん【七つ面】
歌舞伎十八番の一。時代物。一幕。津打治兵衛・藤本斗文作。元文5年(1740)江戸市村座で「姿観隅田川(すがたみすみだがわ)」の二番目として2世市川団十郎が初演。