げ‐す【下種/下衆/下司】
[名・形動] 1 心根の卑しいこと。下劣なこと。また、そのようなさまやその人。「—な根性は持つな」 2 身分の低い者。「未学を軽んぜず—をも侮らず」〈露伴・五重塔〉 3 「げし(下司)」に同じ。
げす・い【下種い】
[形]《「下種」の形容詞化》下品で卑しい。品位に欠ける。「—・いうわさ話」
げすげす・し【下種下種し】
[形シク]ひどく下品である。見るからに卑しい。「いとむくつけく—・しき女とおぼして」〈源・東屋〉
下種(げす)の逆恨(さかうら)み
卑しい者は、好意で忠告してくれたことでも、悪口と受け取り、かえって恨むこと。
げす‐ば・る【下種張る】
[動ラ五(四)]卑しい振る舞いをする。卑しい根性を出す。「何だか貪慾(どんよく)な—・った老婆のように」〈三重吉・小鳥の巣〉
げ‐せつ【下拙】
[名]卑しいこと。〈日葡〉 [代]一人称の人代名詞。男子が自分をへりくだっていう語。拙者。「—も初の出府ゆゑ」〈洒・辰巳之園〉
げ‐はい【下輩】
1 身分の卑しい者。 2 目下の者。 3 仏語。三輩の一。悟りを求める心を起こすが、ただ阿弥陀仏を念じるだけの者。
げ‐ひん【下品】
[名・形動] 1 品格・品性が劣ること。卑しいこと。また、そのさま。「—な人」「—な言葉遣い」⇔上品。 2 品質の劣った物。⇔上品。 [派生]げひんさ[名]
げ‐び【下卑】
《動詞「げびる」の連用形から。「卑」は当て字》下品で卑しいこと。意地汚いこと。「吉原客は深川は—なりと笑ふ」〈洒・辰巳之園〉
げ‐れつ【下劣】
[名・形動]下品で卑しいこと。道義的に下等であること。また、そのさま。「品性—」「—なやり方」 [派生]げれつさ[名]