いせ‐ふう【伊勢風】
俳諧の一派。蕉門の岩田涼菟(いわたりょうと)・中川乙由(なかがわおつゆう)を中心とし、伊勢周辺に勢力があった。初めは卑俗であったが、のち正風にかえり、天明俳諧の先駆となった。伊勢派。伊勢流。
いぬつくばしゅう【犬筑波集】
室町後期の俳諧集。1冊。山崎宗鑑編。享禄(1528〜1532)末から天文(1532〜1555)初年前後の成立か。卑俗でこっけいな表現を打ち出し、俳諧が連歌から独立する契機となった。俳諧連歌抄。新...
えい‐きょく【郢曲】
1 中国の春秋時代、楚(そ)の都、郢で歌われた卑俗な歌曲。転じて、はやり歌。俗曲。 2 平安から鎌倉初期の歌謡の総称。平安初期には神楽歌・催馬楽(さいばら)・風俗歌・朗詠をさし、中期に今様、後期...
おらっち
[代]《「おらたち」の音変化》一人称の人代名詞。卑俗な男性語。おれ。「ここらで出すのが、—の持ちめえだ」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉
が‐ぞく【雅俗】
1 上品なものと俗っぽいもの。風雅と卑俗。「—混交」 2 雅語と俗語。
くり‐の‐もと【栗の本】
1 鎌倉時代、狂歌を詠む一派のこと。無心。→柿の本 2 卑俗・こっけいを主とした連歌。無心連歌。
けちょう‐ふう【化鳥風】
宝永(1704〜1711)ごろ、貞門末流の立羽不角(たちばふかく)らを中心に興った俳諧の流派。榎本其角(えのもときかく)の洒落風(しゃれふう)をさらに進めた卑俗な俳風で、邪道に走るものとして称せ...
ぞく【俗】
[常用漢字] [音]ゾク(呉) 1 世間の習わし。「異俗・旧俗・習俗・土俗・風俗・民俗・良俗」 2 世間一般。「俗語・俗事・俗字・俗説・俗務/雅俗・脱俗・超俗・通俗・凡俗」 3 無風流で卑しい。...
ぞく‐が【俗画】
卑俗な絵。通俗画。
ぞく‐げん【俗言】
1 世間で日常的に使う言葉。卑俗な言葉。俗語。→雅言 2 世間の評判・うわさ。